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スポーツ整形外科
orthopedics

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スポーツに関する症状

シンスプリント


《病態》

正式には『脛骨過労性骨膜炎』といい、過労性脛部痛と表現されることもあります。陸上の短・長距離やサッカー・バスケット・バレー等のダッシュやジャンプを繰り返す競技で頻発し、15歳~19歳で多くみられる傾向があります。好発部位は脛骨(スネ)の下1/3に多く見られ、骨膜(骨の周りを覆っている膜)の炎症による痛みと考えられています。原因については多くの説(①脛骨周囲筋の牽引ストレスによるもの②骨膜と腱の間に挟まれた深部の腱の滑走不全によるもの等)が有りますが断定はされておりません。症状がひどくなると疲労骨折になる恐れがあります。




《症状》

脛骨(スネ)の内側の痛み。スネの内側の骨に圧痛(押すと痛い)があり、走ったりジャンプしたりすると激痛がはしります。更に症状がひどくなると、立ったり歩いたりするだけでも痛みがはしります。




《リハビリ》

当院では足関節のアライメント(骨と骨の位置関係)の修正や足内在筋(足部には沢山の骨がありますが足首よりも下の骨にスタートとゴールを持つ筋肉)の筋力強化、理学療法士が評価作成するインソールなどで対応しております。それぞれの競技特性を考えながら足部だけではなく膝・股関節の使い方から患部への負担を軽減できるように動作指導等も行っております。早期の競技復帰に向けてお手伝いできたらと考えております。

ジャンパー膝


《病態》

ジャンパー膝はジャンプ動作などの繰り返しにより発生する膝蓋腱(靭帯)炎および大腿四頭筋腱付着部炎の総称です。障害発生の原因はジャンプ動作の多用により発生する、『使いすぎ障害(Over Use)といわれています。ジャンプ動作時には膝関節の屈伸が伴うのでお皿(膝蓋骨)を介して大腿四頭筋と膝蓋腱(靭帯)に張力が発生します。この張力が大きくなると過負荷となり炎症が起きてしまいます。




《症状》

膝の皿(膝蓋骨/patella)の上下の痛み。ジャンプと着地を繰り返すうちに膝の皿の上(大腿四頭筋腱付着部)と膝の皿の下(膝蓋腱付着部)に炎症が発生し、運動時に痛みが出現します。




《リハビリ》

ジャンパー膝を発症している患者さんの多くは下肢の前面の筋肉(大腿四頭筋)を多く使う傾向にあり下肢の後面の筋肉(殿筋群・ハムストリングス)を使う事が苦手な傾向にあります。症状の改善には下肢の前・後面の筋のバランスや股・膝・足関節それぞれの柔軟性が必要です。当院では上記の事を考慮し患者さんひとりひとり、どこに問題があるかを評価し治療を行っていきます。

オスグット


《病態》

正式名称を『オスグッド・シュラッター病(Osgood-Schlatter disease)』といい、成長期の男子によく見られます。サッカー、バスケットボール、野球、バレーボール、陸上競技、テニス等でよく見られ、10歳~15歳の活発な男子で多くみられる傾向があります。障害発生の原因は様々なスポーツでのジャンプ動作や屈伸動作を行うことによりお皿(膝蓋骨)を介して膝蓋腱(靭帯)に牽引ストレスが加わると膝蓋腱(靭帯)の付着部である脛骨粗面(スネの上方にある骨の隆起している部分)に炎症が起こるからと考えられています。また、成長期の男子に頻発する特徴がありますが身長が急激に伸びる時期などに痛くなることがあります。これは骨の成長に筋肉の柔軟性が追いつくことができず、結果として関節を固くしてしまうから起こる現象です。股・足関節の可動性の低下は結果としてジャンプ動作時などに膝関節に負担をかけてしまいます。




《症状》

多くは脛骨粗面(スネの上方にある骨の隆起している部分)周囲の圧痛と運動時痛。症状がひどくなると日常生活(歩行・階段昇降・しゃがみこみ動作)でも痛みが出現します。




《リハビリ》

当院では、ストレッチや関節可動域の向上だけでなくジャンプ動作やスポーツ動作時の疼痛の軽減を目指し動作指導も行っております。

上腕骨外側上顆炎


《病態》

上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)は、一般的にテニス肘と呼ばれることが多い症状です。テニスラケットでバックハンドスローを繰り返し行ったり、手首を返す動きが多く繰り返されることで、短撓側手根伸筋の付け根に微細な損傷が起こるために痛みが生じます。スポーツではテニスをはじめ、バドミントンなどラケットを操作する種目において出現する傾向があります。




《症状》

手首を返した時や、指を伸ばした時、雑巾絞りで肘の外側が痛む。




《リハビリ》

同筋肉のストレッチ・マッサージなどでのケアや筋力トレーニングなどを行いつつ、手の使い方・動かし方の指導を行います。また、痛みが出現する原因として、手関節や肩関節周り(肩甲骨も含め)の可動域制限であったり、筋力が上手く使えないことが挙げられるため、肘のエクササイズと併せて、手関節や肩関節の可動域の確保や、筋力や安定性の強化を図ります。この他、スポーツにおける発症であれば、フォーム確認などを行い、必要ならばフォーム改善なども指導してきます。

上腕骨内側上顆炎


《病態》

上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)は、一般的にゴルフ肘と呼ばれることが多い症状です。物を握る動作や掴む動作が繰り返されることで、尺側手根屈筋腱の付け根に微細な損傷が起こるために痛みが生じます。工具を頻繁に使う職種や包丁を多用することでも発症することがあります。家事動作では、フライパンを煽る動きや雑巾などを絞る動作などでも痛みが生じます。




《症状》

物を握る動作などで肘の内側が痛む。




《リハビリ》

また、肘の角度・運搬角(二の腕の骨と肘から手首までの骨がなす角度)が大きい場合においても痛みが生じる、または増強することがあります。そのため、そのひと個人の骨格などにも由来することもあるため、その点を考慮しながら取り組んでいきます。

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